診察室の椅子に「アーロンチェア」を選んだ理由
クリニックの診察室と聞いて、どのような光景を思い浮かべるでしょうか。
もしかすると、医師は背もたれのある立派な椅子に座り、患者さんは簡易的なスツールや背もたれのない椅子に腰掛けている──そんな場面を想像されるかもしれません。
私は以前から、その光景に一種の違和感を覚えていました。
クリニックの主役は、医師ではありません。悩みを抱え、勇気を出して来院された患者さんです。その主役である患者さんにこそ、心からリラックスできる環境を提供すべきではないでしょうか。

「座る」ことから伝わるホスピタリティ
当院が診察室の椅子として、高機能チェアの代名詞でもある「アーロンチェア」を選んだのには、明確な理由があります。
それは、患者さんへのホスピタリティを最優先に考えているという、私たちの姿勢の表れです。
初めての診察室は、誰にとっても緊張する空間です。何を話せばいいのか、どう思われるのか、不安を感じる方も少なくないでしょう。
そんな時、ただ「座る」という行為が、心の安定に繋がることがあります。
安定した椅子が「心の安定」を生む
少し私自身の話をさせていただきます。
私は趣味でドラムを演奏するのですが、ドラムという楽器は、いかに安定した椅子に座るかが、叩き出すビートの安定性に直結します。しっかりとした土台(椅子)があって初めて、安定したリズムを刻むことができるのです。
これは、診察室における対話にも通じるものがあると考えています。
身体が不安定な状態では、心も落ち着きません。
逆に、身体を包み込むように支えてくれる安定した椅子は、無意識のうちに心の緊張を和らげ、余裕を生み出してくれます。
初めての場所で、ご自身のデリケートな話をされる患者さんに、少しでも安心して、リラックスしてお話しいただきたい。
アーロンチェアに込めたのは、そんなささやかな、しかし大切な願いです。当院の小さなこだわりが、患者さんの心の余裕に少しでも繋がれば、これほど嬉しいことはありません。
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